築地本願寺裏は、オフィス街と下町の路地裏が隣接し、ちょっと不思議な落ち着きが感じられるエリア。今回は築地場外から晴海通りを渡り、築地本願寺裏へ向かいました。
最初は、晴海通り沿いにある昭和35年創業の「米本珈琲本店」。昔からのお客さんも多いという、築地では有名なコーヒー専門店です。昭和62年から置いている豆は、回転がいいため鮮度抜群。市場近くなので、朝5時半にお店を開けた時点で、商店主やセリを見に来た人たちでお店は満員になりますが、長居をする人は少なく、キビキビとした雰囲気が心地よく感じられます。
全商品がテークアウト可能です。なるほど、店内でくつろぐ人とテークアウトしていく人の数は半々くらいに見えます。店主の米本謙一さんオススメのテークアウトメニューは、黒蜜マキアート(350円)。キャラメルマキアートのキャラメルを黒蜜に置き換えた人気商品で、和洋折衷の感覚が好評だそう。飲んでみると、苦みと甘みのコントラストが絶妙で、くずもちなどでなじみのある黒蜜の味わいは、意外なほどコーヒーとマッチします。
次に、勝鬨(かちどき)橋近くの、築地本願寺裏に進み、おなかがすいてきたら「コナコナバスケット/カワズキデリ」へ。勝どきのイタリアンレストラン「KAWA-ZUKI」系列のテークアウト専門店です。ユニークなのは、ドーナツ店の「コナコナバスケット」と、キーマカレーやハヤシライスを扱う「カワズキデリ」がひとつのお店のなかに共存している点です。もともと「KAWA-ZUKI」でランチタイムに店頭販売していた好評のメニューを、別店舗で独立させたためこうなったのだとか。
ドーナツは天然酵母を使っており、モチモチ、ふわっとした食感がポイント。定番は、素材の持ち味を生かしたプレーン(130円)に加え、生地のなかに茶葉が入ったアールグレイ(150円)、生地にコーヒーを練り込み、まわりをココアでコーティングしたモカ(150円)などの5種類。朝食がわりに買っていく人も多いそうです。
そして、キーマカレーは、テークアウトとは侮れない深いコクがポイント。タマネギをふんだんに使っているので、辛さの中に、ほどよい甘みが感じられます。ターメリックライスとの相性も文句なし。小麦粉を使っていないので、小麦粉が苦手な方も安心です。もちろん、添加物未使用の手づくりです。今回は、キーマカレーとハヤシライスが半分ずつかかった、あいのりプレート(650円)をいただきました。2種類の味が楽しめるのでオススメですよ。
(印南敦史)
■米本珈琲本店
東京都中央区築地4-11-1
TEL:03-3541-6473
営業時間:午前5:30~午後4:00
休み:日曜・祝日・市場休市日
URL:http://www.yonemoto-coffee.com/
ハウスブレンドのコーヒー豆「シティーブレンド」(200グラム840円)は、フレンチローストで香ばしく、売れ筋ナンバー1の定番メニュー。
■コナコナバスケット/カワズキデリ
東京都中央区築地6-14-3
TEL:03-6226-4031
営業時間:午前9:00~午後5:30
休み:日曜・祝日
URL:http://www.cona-cona.com/
昼時のメニューには、他に幕の内弁当などもあってバリエーション豊か。