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姜尚中さん
「お菓子の香梅」の誉の陣太鼓

「お菓子の香梅」の誉の陣太鼓
「お菓子の香梅」の誉の陣太鼓
「お菓子の香梅」の誉の陣太鼓 姜尚中さん

 生まれ育った熊本県から東京に出てきたのは、大学に入った19歳のとき。母がよく送ってきてくれたお菓子です。

 見た目は「ういろう」に似ていますが、大納言小豆を使ったあんの中には餅のようによく伸びる求肥(ぎゅうひ)。粒あんの食感が残っていて、甘すぎないところが好きです。素朴なお菓子の多い熊本にしては、ハイカラで、おつな味じゃないかな。夏は特に、冷やして食べるとおいしいんですよ。

 夜中に書き物をしていてちょっと休みたいときに、渋めに入れた緑茶と一緒に食べると頭も少しすっきりしますね。

 家にいる時間が長いときは、必ず甘いものを食べます。胃にこたえないから、洋菓子より和菓子が多いかな。

 父も甘党でしたね。家でよく食べていた「誉(ほまれ)の陣太鼓」のおかげで甘党になったのかもしれません。親子2代で好きな僕の故郷の味です。

 

◆都内では銀座熊本館などで販売。
 4個入り713円。
 オンラインショップでも購入可(送料別)。
 問い合わせは0120・375081。


 かん・さんじゅん 東京大名誉教授。
 「悪の力」(集英社新書)を9月17日に発売。

(2015年8月18日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)