若い頃はそんな暇なかったんですけどね、最近舞台の出番がゆっくりのことが多いんで、朝食後にコーヒーを飲んで甘い物を食べるなんてことあるんですよ。あんこや、ケーキの時も。
塩野さんとは、甘い物が好きだった父の梅幸の時代からのお付き合い。だから私の口も、いつの間にか塩野さんの味になっちゃったんだろうな。
この最中の一番の要素は「菊」。この「菊」の字がぱっと目に入るから、お客様の土産に使わせて頂くこともあるんです。皆さん喜ばれますよ。梅幸もこの最中が好きでした。あんまり甘すぎず、ちょうどいいんです。
本当は控えたほうがいいけど、夜、お酒のあとに食べることもあります。鉄瓶でお茶をたててね。そういう時は半分だけにしておきます。昨日この菊最中を頂戴したので、実はゆうべも。やっぱり、作りたてがやわらかくておいしいからね。
◆東京都港区赤坂2の13の2(TEL03・3582・1881)。
260円。
午前9時~午後7時((土)(祝)は5時まで)。12月26日~1月3日は午前10時~午後5時。
(日)休み。
おのえ・きくごろう 歌舞伎俳優。
1月3日~27日、東京・半蔵門の国立劇場で、初春歌舞伎公演「通し狂言 しらぬい譚(ものがたり)」に出演、監修。