全国美術館・博物館情報

オトコの別腹

和嶋慎治さん
「いなみや菓子店」のバナナ最中

  • 「いなみや菓子店」のバナナ最中
  • 和嶋慎治さん

 洋菓子より断然、和菓子が好きです。バナナ最中(もなか)は、親戚や親の知り合いが気軽に持ってくるお菓子で、子どもの頃から身近にありました。青森の実家の仏壇によく上がっていて、仏様の余り物をもらっているような感じが好きでしたね。

 バナナの果汁や果肉は入っていません。和菓子だけど、洋菓子のようなハイカラなバナナの香りがしておいしい。良い意味で人工的で、そこに懐かしさを感じます。子どもの頃は牛乳と一緒に食べましたが、かなり甘いので、今はもっぱら熱いお茶です。

 今でも帰省するとお店に買いに行きますし、時々おふくろが送ってくれるんですよ。毎日食べるともったいないので、ライブの後とか特別な日に大事に食べます。こういう地元のお菓子には、ノスタルジーと愛を感じますね。仏壇に上げていた光景や家族の顔が目に浮かぶんです。特別じゃないけど、毎日は食べない。でも、何げない日常の記憶に残っている。いなみやさんにしかない味、これからも長く続けてほしいです。

 

◆青森県弘前市富田1の6の5(TEL0172・32・0667)。
 125円。
 午前9時~午後7時。
 不定休。
 取り寄せ可(10個から)。


 わじま・しんじ ミュージシャン。
 1965年、青森県弘前市生まれ。学生時代の同級生だった鈴木研一とハードロックバンド「人間椅子」を結成。来年30周年を迎える。

(2018年10月19日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

バックナンバーへ

コラムTOPへ

ページの先頭へ