これは都内の表参道にある新潟のアンテナショップで見つけました。もともと、道の駅や物産展、アンテナショップへ行くことが趣味なんです。スーパーでは出会えないものがあるし、仕事で地方へ行った時に知ったおいしいものと再会したり、似たような商品を買ってみたりします。新潟でメジャーなお菓子が東京で食べられるってうれしいですよね。
かりんとう饅頭の皮はカリカリ系としっとり系がありますが、僕はカリカリ系が好き。これは特にカリカリ感が強いです。沖縄産の黒糖や十勝産のあんこは程良い甘さ。小さめで食べやすいサイズです。
特に気に入っているのは、カリカリ感が長く持続すること。新潟で揚げて運ばれていて、運ぶ間にしなっとしちゃいそうですが、食べる人のことを考えて工夫されている。そこに作り手の強いこだわりや愛を感じます。
今年は料理研究家を始めて10周年。この10年で新しい食材や食べ方が増え、食は常に変化し続けています。でも僕が変わらずに心がけているのは、このお饅頭のように、食べる人に寄り添った料理を作ることです。
◆西加茂店
新潟県加茂市栄町1の36(問い合わせは0256・53・1685)。
午前8時半~午後7時半。
無休。
新潟県のアンテナショップ「表参道・新潟館ネスパス」(東京都渋谷区)で、1個145円で販売中。
てらだ・しんじろう 料理研究家。愛知県出身。
テレビ出演や雑誌連載、レシピ開発、プロデュースなど幅広く活躍。近著に「男を満たす最強の手料理」(文響社)。9月7日、都内で10周年記念イベントを開催予定。