落語家ってけっこうお菓子が身近にあるんです。
前座の時は、(三遊亭)小遊三師匠についていると師匠がトリの日にお菓子がたくさん並んでて、隠れてすっと食べたりしました。
うちのおやじ(故・五代目柳亭痴楽)も差し入れなんかでもらって、家にはよくこの「揚まんじゅう」があった。
芸人あるあるで、お金はないくせにおいしいお菓子はけっこう食べてるかもしれません。
今は甘いものはあまり好きじゃなくなりました。
それでもこれはいまだに食べます。落ち着くんです。
表現が難しいけど、控えめな甘さと、ちっちゃい頃から食べている「あーそうそう、これこれ!」っていう感じが落ち着くんでしょうね。
「こし餡」と「胡麻」のうち、子どもの頃はこし餡派でしたが、大人になって胡麻もうまい!と気付きました。
楽屋では、用意されたお菓子の中に大体この揚まんじゅうがある。それくらい常に身近にあります。
お稽古をつけてもらう師匠方へのお礼でも、お酒を飲まない人にはほぼこれを贈っています。
年に6、7回は買っていますよ。
◆東京都目黒区の本店をはじめ、JR東京駅改札内、羽田空港など都内を中心に13店舗。
1個130円、5個入り648円ほか。
電話(0120・811501)、オンラインショップで注文可。
りゅうてい・こちらく 落語家。
9月に真打ち昇進。11月、初のエッセー集「まくらばな」(ぴあ)を出版。