京都とは縁深く、父の米朝亡き後も東山の安井金比羅宮で一門の勉強会を続けておりますし、KBS京都ラジオで番組も持たせていただいてます。このお店は、社長の河内誠さんと父・誠一さんに番組ゲストでお越しいただいて以来のお付き合い。家族的な社風が、落語の師弟関係と似ていて共感しましてね。
洋菓子「茶の菓」で有名なお店ですが、祇園にチョコレートの専門店を構えてはって。この商品、外はパリッとした食感で中はとろける口溶け。ミルクのまろやかさが広がってビターな後口がスッと抜けます。天面にあしらわれてある京の風物詩にちなんだ紋は、365日毎日違う。よく考えてはりますなぁ。人はそれぞれに大切な日がありますから。私の誕生日12月20日は、東と西の両本願寺のすす払いをイメージした紋で「心身を整える日」だとか。筋斗雲(きんとうん)みたいやから夢心地な世界に誘われるのかと思いきや、すすですわ。どうりでたたけばホコリが出てきます。
最後は謎かけで後口のようにすっきりと。チョコレートとかけて、女性礼賛と解きます、その心は、母を(カカオ)大切にします。
◆祇園店 京都市東山区祇園町南側570の150
(問い合わせは075・551・6060)。
2個入り1080円~。
午前10時~午後6時。無休。
誕生日・記念日などの紋は2日前までに要予約。
かつら・よねだんじ 落語家。
1958年生まれ。父は人間国宝だった故・桂米朝。3月20~22日、大阪の2会場で没後5年の米朝をしのぶ「米朝まつり」を開催。