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志茂田景樹さん
「麻布かりんと」の麻布かりんと

「麻布かりんと」の麻布かりんと
「麻布かりんと」の麻布かりんと
「麻布かりんと」の麻布かりんと 志茂田景樹さん

 かりんとうを50種類くらい売っている専門店が近所にあるんです。知人の個展のオープニングパーティーに何を持っていこうかなと思ったとき、このかりんとうを買っていったら喜ばれた。黒糖独特の苦みのある甘みに、意外とさっぱり感もあって、ビールやワインのつまみにいいでしょ。焼酎のお湯割りと合わせてもおかしくない。気がついたらその場で自分が一番食べてましたね。

 僕が育った武蔵野にはいくつか駄菓子屋があって、小学生のころ、よくかりんとうを買っていました。白砂糖じゃない、黒糖の甘みは子供のころの味。駄菓子屋のクジをひく時のちょっとしたワクワク感も、この味と一緒に思い出すというかね。

 シニア世代には懐かしい味なんだけど、ここのお店で並んでいるのは若い人がほとんど。もしかしたら若い人にとって、かりんとうって新しい味なのかもしれないね。

 

◆東京都港区麻布十番1の7の9(TEL03・5785・5388)。
 麻布かりんと(黒糖)1袋360円。
 午前10時半~午後8時。第2(火)休み。


 しもだ・かげき 作家、タレント。
 1月15日(水)、著書『なんで!? 納得できない…14歳のきみたちへ』を刊行。

(2014年1月14日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)