物心がついた3、4歳……それくらいの頃からずっと食べています。地元の九州の田舎では、お菓子の種類が少なくて、ひいおばあさんがやっていた駄菓子屋の商品も3、4種類。そういう、いかにモノが少ない場所でもベビースターは定番でした。
とにかく味が好きで、気軽に買えるのがいい。パブでつまみに注文したり、もんじゃ焼き屋でトッピングしたり、外食でも選べるなら絶対選んでいます。小袋の5連ものをよく買うけれど、3袋くらいは皿にあけて、お湯をかけて食べちゃう。太っちゃうからと、好物のラーメンを控えている時にこうしてラーメン欲を満たすんです。具を入れると不思議とおいしくなくて、そのままが絶妙な味なんです。
おやつって、僕らが作る漫画や美術と同じで、必要不可欠ではないですが、なくなったら人生つまらないですよね。僕の漫画では緊張感のある闘争のような場面を描きたいから、何かを食べる様子はあまり描かない。食べるシーンって、なんだか和みのある空間が広がってしまうじゃないですか。
おやつは、そういう平和で、何かを救ってくれる存在です。実は、僕も漫画を描く作業からの逃避で食べている部分もあるんです。
◆全国のスーパーなどで販売。
5連(チキン味)は参考小売価格162円。
問い合わせはお客様相談室(059・293・2398、平日午前9時~午後5時)。
横山裕一(よこやま・ゆういち) 漫画家、美術作家。
1967年生まれ。香川県丸亀市の市猪熊弦一郎現代美術館で6月6日までの企画展に出品している。関西空港第1ターミナルビル2階通路では壁画漫画を展示中。