もちもちの弾力とほんのりとした米粉の甘み。子どものころから夜中につまみ食いするほど大好きな、地元・滋賀の和菓子です。

　大学進学で名古屋の方に行く際、「名古屋といえば『ういろう』だね」って言われて。滋賀県以外にもういろうがあることを知らず、「あのうまいもんがここにもあるんや」と思って食べてみたら、おいしいけれど「ういろ餅」とは全く違う。「おかんの味」みたいに、地元を離れてあらためておいしさに気づきました。

　テレビ番組で紹介したら、相方（秋山賢太さん）、やすとも（海原やすよ・ともこ）さんも「めっちゃおいしい！」って。ずっと変わらない味だし、自信をもって人に薦められる。小さいとき、おとんとおかんも何かあれば「あそこの渡しときや」って贈り物にしていましたね。

　気づけば「和」が好きかも。２年前から書道を習っていて、初めて文字を書いたときは楽しくて震えたほど。お笑いを見つけたときは、やりたいことが一つもなかったので「人生救われた」と思いましたが、もしお笑いより先に出会っていたら、書道家を目指してたかも知れませんね。

　◆滋賀県近江八幡市玉木町２の３（問い合わせは０７４８・３２・２６１０）。
　ういろ餅（小）５９４円、（大）１１３４円。
　午前９時～午後６時。
　（火）休み（（祝）の場合は営業）。
　ホームページで通販可。

　やまな・ふみかず
　１９８０年、滋賀県出身。２０１２年、お笑いコンビ「アキナ」を結成、ボケ担当。１５年、ＮＨＫ上方漫才コンテスト優勝。テレビ、ラジオ、舞台で活躍するほか、ＹｏｕＴｕｂｅ公式チャンネルを毎週（月）（水）（金）の午後７時に更新。