外国人の友人の中にはあんこが苦手な人もいますが、僕は和菓子が大好きです。味はもちろん、特に日本のお茶との相性の良さが気に入っています。
博多通りもんは、仕事の関係で九州からいらしたかたにお土産でいただいて知りました。白あんはまろやかでくどくないし、ほのかにバターの香りとコクを感じます。九州というと、古くから海外との交易が盛んだった場所ですよね。だから和菓子も西洋の影響を受けて和洋折衷なんじゃないかな。パクパクと一度に何個も食べてしまいます。西洋人の舌にもなじむ食べやすい味だと思いますね。
庭師の仕事の時は、昼食の他にたいてい午前10時と午後3時に休憩をとります。出向いたおうちのかたが必ずお茶とお菓子を出してくださって、甘いものは肉体労働の疲れが取れますし、精神的にもリフレッシュできて切り替えの時間にもなっています。
親方と兄弟子に日本茶と和菓子、僕だけコーヒーとケーキをいただくことがあって、実は和菓子がいいなと思うこともあるのですが(笑)。でも相手への気遣いですよね。寒い冬には温かいお茶、夏は冷えた果物。食べる人を思ってカスタマイズするおもてなしの気持ちに、いつも感動しています。
◆福岡市博多区の本社売店など、博多を中心に福岡市近郊で販売。1個108円(一部店舗でのみ販売)、5個入り560円など。オンラインショップでも購入可。問い合わせは明月堂(0120・158127)。
むらさめ・たつまさ
庭師。1988年スウェーデン生まれ。高校卒業後来日し、語学教師などを経て庭師に。26歳の時に日本国籍を取得し改名。NHKの「みんなで筋肉体操」やTBS系「世界ふしぎ発見!」などにも出演。