小さい頃、親戚が法事に持って来たのを口にして「神のような味」だと思いました。軽い塩味で甘さが引き立つことを鮮烈に知りました。時間を置くと外側の砂糖が固まってきて、少しシャリッとした食感になる。それがまた好きなんです。
昔は、めったに食べられるものじゃなかった。脳科学的に言えば、一定の間隔を置いて快感報酬を与えられ続けたことも、ずっと好きでいられた要因でしょうね。
日本茶と合わせて、家族で楽しむことが多いです。一人より大勢で食べた方が、安らぎや満足感を感じるセロトニンが多く分泌されるんですよ。ただ、幸せなのは確かだけど、ゆっくり長々と食べ続けて、たくさん食べてしまう。家族のだんらんの困ったところだね。季節の和菓子も一緒に買って、2日に分けるつもりが、たいてい1日でなくなっちゃうんだもの。
◆長野県下諏訪町横町木の下3501(TEL0266・27・8620)。
化粧袋入り小(3×5×15センチ)950円など8種。
ファクス(27・0825)で注文可。
しのはら・きくのり 諏訪東京理科大教授(脳科学)。
10月3日(金)からNHKラジオ第2で「中高年のための脳トレ」。