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2002年 ©Julian Opie |
アンディ・ウォーホルや奈良美智、会田誠らの代表作から南米やアジアの若手の作品まで、世界のアートのいまが見渡せる展示だ。
本作は家族と訪れたバリ島での体験から生まれた。魚の群れを横切るように水中を泳ぐ女性のなめらかな動きが、抽象化された線でもいきいきと伝わってくる。
親しみやすい作風はストリート出身の米国の作家キース・ヘリングらに近いと思われがち。地下鉄の駅に描いた落書きで注目を浴びたキースに対し、現在もロンドンを拠点にするオピーは生身のモデルを撮影した画像などから、最小限の線を取り出して生命のリアルさを追求する。浮世絵のコレクターでもあり、その影響も感じさせる。似ているようでアプローチは全く違う1958年生まれのふたり。会場で見比べてみてほしい。