|
1937年ごろ Gift of Mrs, Sargent F. Collier 1986.960 Photo (c)2015 MFA, Boston. |
19世紀末~20世紀初頭にかけて活躍したベネチアのファッションデザイナー、フォルトゥーニ。古代ギリシャ美術を研究した結果生まれた、独自のプリーツ加工を施した生地のドレスは当時の社交界で流行となった。
このドレスは、ボストン在住の寄贈者の父親がベネチアで購入したものだ。シルクサテンの生地の裾にはベネチアンビーズが多数縫い付けられている。装飾であるほか、ビーズの重さで体のラインをすっきり見せる働きを持つという。フォルトゥーニが特許を取ったというプリーツ生地の加工方法は非常に手間がかかるため、再現が難しいそうだ。
この優美なドレスは、本展で人気の作品の一つ。ほかデザインが異なる2点のドレスも鑑賞できる。