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江戸後期~明治初期、キッコーナ蔵 |
名古屋の食文化を振り返る特別展が開催中だ。みそ煮込みうどん、ひつまぶしなどの「名古屋めし」に欠かせない調味料の醸造道具、写真、食品サンプルなど600点が並ぶ。
主に東海三県で作られてきた豆みそとたまりしょうゆ。この醸造絵巻は江戸時代以前から伝わる製法が記録された貴重な資料だ。
発酵・熟成した豆みそから分離したたまりしょうゆをくみ出す「引わけ」という作業が描かれている。会場には実際に使われていた高さ・直径約2メートルの仕込みおけが展示され、展示室中にみその芳潤な香りが漂っていた。学芸員の長谷川洋一さんによると、この仕込みおけ一つでみそ汁約17万食分の豆みそが作れるそうだ。