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姫路城天守断面

時の迷路と瓦の歴史(高浜市やきものの里かわら美術館)

「姫路城天守断面」香川元太郎 38.6×53.3センチ アクリル絵の具 『城郭建築の至宝姫路城』(1995年)所
「姫路城天守断面」香川元太郎 38.6×53.3センチ アクリル絵の具 『城郭建築の至宝姫路城』(1995年)所
「姫路城天守断面」香川元太郎 38.6×53.3センチ アクリル絵の具 『城郭建築の至宝姫路城』(1995年)所 揚羽蝶紋軒平瓦 安土・桃山~江戸 14.2×30.9センチ 姫路城(兵庫)

 日本最初の世界文化遺産で、白鷺城と呼ばれる姫路城。白漆喰総塗籠造の姿や5層の大天守は、関ケ原の戦い後に城主となった池田輝政が整備した。

 屋根は断面が緩やかな弧状の「平瓦」と半円筒形の「丸瓦」を交互に並べた「本葺き」と呼ばれる工法。姫路城の構造は極めて複雑で、城イラストの中でも、最も制作に時間がかかったという。

 「断面図で見る姫路城の内部構造や、細部まで描かれた屋根や鯱に注目してほしいです」と主任学芸員の井上あゆこさんは話す。

 池田氏の後、本多氏、松平氏、酒井氏など城主が変遷した姫路城の屋根には様々な家紋が入った瓦が見られる。今展では池田氏の「揚羽蝶紋軒平瓦」が並ぶ。

(2021年12月14日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)