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せかいで いちばん つよい国

清須市はるひ美術館「ぞうのエルマー絵本原画展 いっしょにカラフルパレード」

36×59.6センチ 出版年:アンデルセン・プレス:2004年/光村教育図書:2005年 ©David McKee/Andersen Press

 隊列を組んで進む、大きな国の兵隊たち。指揮を執る大統領は、世界中の国を征服しようと戦争を続けるーー。
 本作は、絵本「せかいで いちばん つよい国」の原画。「ぞうのエルマー」で知られるイギリスの絵本作家デビッド・マッキー(1935~2022)が、アメリカの中東侵攻をきっかけに制作した。
 大きな国の大統領は小さい国に戦争を仕掛けるが、その国の人々は兵隊を客のように歓迎。本作は、その国ですっかりくつろいでしまった兵隊たちを送り返して別隊を呼ぶ場面だ。
 マッキーの出発点は、美術学校在学中に描いた風刺漫画。社会への批判的な視点を持った絵本も描いている。「この絵本では大きな国が戦争をする理由を、『自分たちと同じように幸せになってもらいたいから』と書いている。今の世界情勢とも重なる内容です」と、清須市はるひ美術館学芸員の加藤恵さんは話す。

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