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らせん折り①

ヤマザキマザック美術館「布施知子 ORIGAMI 紙の鼓動」

洋紙(OKゴールデンリバー) 底辺部分直径20.5センチ、高さ可変 2005年(2016年再制作) 作家蔵
 ぐるぐると巻き上がる階段のような「らせん折り」。折り紙作家の布施知子が、偶然の発想から編み出した技法だという。
 
 折り紙は一般的に正方形だが、布施は「細長い台形の紙を折ってみよう」と思い立った。「手が動くままに折ったら、思いがけない形が生まれたそうです。布施さんは『折り紙からの贈り物だ』と振り返っていました」と、ヤマザキマザック美術館主任学芸員の吉村有子さんは話す。
 
 布施は大学時代、創作折り紙作家・河合豊彰の教室で能面や舞楽面のモチーフを制作。30代で、複数のパーツを組み合わせる「ユニット折り紙」の分野に飛び込み、第一人者となった。その後もらせん折りをはじめ、扇子のように畳むことができる「無限折り」、紙テープを結んで模様を作る「ノット(結び目)による造形」などを生み出した。折り紙の固定観念にとらわれない、自在な創作を続けている。
 
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