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中学の頃、友達の家でパート1を見て衝撃を受けて。高校生の時にパート2が公開されると、大宮の映画館にすぐ見に行きましたよ。当時は入れ替え制ではなかったから、2回半は見たかな。
高校生のマーティと友人の科学者ドクが車型タイムマシン、デロリアンに乗って、1985年から2015年にタイムスリップする。ちょうど今年なんですよね。映画の中の2015年は車が空を走っているし、宙に浮くスケボーに、靴ひもが自動で締まるスニーカーとか、とにかく派手。今見ると現実とはかけ離れているけど、当時はわくわくしたなぁ。
公開後、東京駅の大丸でバック・トゥ・ザ・フューチャーの展覧会が開かれて、1人で行ったんです。展示されていた実物のデロリアンは、使い古されていてボロボロだったな。未来の街の背景画もあって、今だったらCGを使うところも手描きなんですよね。それだけで芸術ってくらいうまかった。その影響もあって、映画の美術さんに憧れたこともありました。
未来の世界でマーティが悪役ビフに本を盗まれるところとか、都合が良すぎるくらいドキドキの連続で、ストーリーに無駄がないんです。マーティとドクの年の離れた友情関係もいいし、役者の表情も百点満点。色々な要素がギュッと詰め込まれている、究極のエンタメだと思います。小学生の息子も好きで、しょっちゅうDVDを見ています。この面白さは普遍的なんですね。
聞き手・永井美帆
監督=ロバート・ゼメキス
製作=米
出演=マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイドほか かたぎり・じん
1973年生まれ。多摩美術大卒業。96年、小林賢太郎とお笑いコンビ「ラーメンズ」を結成。7月26日まで、幕張新都心で粘土作品の個展。 |