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Chocomooさん(絵描き)
「最高の人生の見つけ方」(2007年)

余命半年 やりたいこと探す旅

Chocomooさん(絵描き)「最高の人生の見つけ方」(2007年)

 初めて渡米してニューヨークに3週間滞在したとき、セントラルパークで何の気なしに描いた絵が売れて、今の仕事につながっていきました。転機となったこの滞在時に映画のDVDを見たんです。それ以降も節目節目に見返す思い出深い作品なんです。

 自動車整備工のカーターと、実業家のエドワードは、ガンになって入院した病室で出会います。はじめはそりが合わなかった2人ですが、互いにつらい治療を受けていくなかで徐々に打ち解けていく。そんななか、それぞれが余命半年だと告げられるとカーターは、「荘厳な景色を見る」「涙がでるほど笑う」といった、死ぬまでにやりたいことを紙に書き出します。それが原題の「THE BUCKET LIST」です。その「棺おけリスト」を見たエドワードは「ライオン狩りに行く」などの項目を付け加えたうえ、カーターを誘ってそれらをかなえる旅に出るんです。

 絵には2人がレース場でマスタングを乗り回したシーンを中心に、旅で育んだ絆や、2人が過ごした楽しい時間を表現。劇中、カーターがエドワードに尋ねた二つの質問「人生に喜びを見つけたか」「他者に喜びを与えたか」も文字で盛り込みました。映画を見返すたび、私にも聞かれているように思うんです。私自身が楽しい気持ちで絵を描けば、その絵を見た人がハッピーになる。そう信じて作品づくりをしていますって、今ならそう答えますね。

聞き手・尾島武子

 

  監督=ロブ・ライナー
  製作=米
  出演=ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンほか
チョコムー
 ポップなイラストをモノトーンで描く。国内外のアートショーに参加するほか、アパレルブランドなどとコラボレーションした作品も。
(2019年1月25日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)