イングランド支配からの解放を求めて、13世紀のスコットランドに実在した英雄ウィリアム・ウォレスが立ち上がる歴史群像劇。僕は背景となった歴史を全く知らない状態で見たのですが、ドはまりしまして、ビデオテープ、DVD、ブルーレイと全部買って持っています。3時間近い映画ですが、結構な頻度で見返してしまう作品ですね。
まずすごいのが戦闘シーン。敵騎兵隊の突撃をウォレス陣営がやりを持って迎え撃つ局面があるのですが、やりが本当に馬に刺さっているんじゃないかという迫力です。当時の撮影技術でここまでの見せ方が出来るということに感動しますね。
そして、個人的に一番印象的なのがラストシーン。ウォレスは処刑されてしまうのですが、絶命の直前に「フリーダム(自由)!」と叫ぶんです。命を奪われても信念を貫き通した彼の生き様に、これも一つのハッピーエンドなんだなと心打たれました。主人公の信念が強いという点は少年漫画にも通じるところで、自分の描くキャラクターにも少なからず影響を与えていると思います。
余談ですが、「フリーダム!」のシーンは学生時代、よく友達にモノマネを披露していました。何度もやり過ぎてしつこいとたしなめられたのもいい思い出です(笑)。
メル・ギブソン演じるウォレスの存在感が際立ちますが、ソフィー・マルソー演じる皇太子妃イザベラの美しさも目を引きます。イラストではそんな彼女を描きました。公開から27年経ちますが、色あせない傑作です。若い世代の方々にもぜひ見てほしいですね!
(聞き手・宮嶋麻里子)
監督=メル・ギブソン
脚本=ランダル・ウォレス
製作=米 出演=メル・ギブソン、ソフィー・マルソーほか ましま・ひろ
1977年生まれ。代表作に「FAIRY TAIL」など。週刊少年マガジン(講談社)で連載中の「EDENS ZERO」20巻が発売中。 |