龍角散ののど飴は、会社に勤めていた頃からいつもバッグに入れていました。舞台があるときは必ず本番前に食べています。最初は薬みたいな味で違和感がありました。でももう慣れましたね。今まで色々なあめを食べましたが、やっぱりこれに落ち着くんです。バッグの中に無いと寂しい。家にも常に3~4袋あります。私には欠かせない物です。そこで一句、「舞台まえ 緊張ほぐす お守りに」。
私は今、お笑い芸人としてシルバー川柳のネタで舞台に立っています。戦後ベビーブームの1947年に生まれ、テレビもない時代に育った私は、ラジオを聞いて「お笑いって良いな」って漠然と思っていたんです。それをずっと引きずって、64歳で退職した後、71歳の時にNSC(吉本興業の芸人養成所)に入学しました。ネタのアイデアは日常から。周りの老人を「面白いことしていないかな」と見ています。自分も老人なんですけどね(笑)。
子どもの頃は貧しい時代であめやお菓子は買ってもらえませんでした。だからちょこっと何かいただくと、すごくうれしかった記憶があるんですね。なので気が向くとなるだけお菓子を持って行って、皆さんにどうぞって言っています。コロナがはやる前は、龍角散ののど飴もお裾分けしていましたよ。
(聞き手:千葉菜々)
◆全国のコンビニエンスストア、スーパーなどで販売。250円(税抜き・メーカー希望小売価格)。製品に関する問い合わせは龍角散お客様相談室(☎0120・797・010、土日祝を除く午前10時~午後5時)。
定年退職後、72歳でお笑い芸人としてデビュー。2023年6月には、オーディションを勝ち抜いて神保町よしもと漫才劇場の所属メンバーに。お笑いを通じて高齢者のための公共サービスに携わることを目標に活動中。