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藤岡幸夫さん　SlovakiaWine&SUSHIDufam　おまかせ鮨コース

　関西フィルハーモニー管弦楽団の指揮者として、東京から通うようになって25年目。年の半分近くを大阪で過ごしています。関西は熱心なお客さんが多く、とことん応援してくれてありがたい。楽団員も明るく元気。音楽に真摯に向き合いつつ、リハーサルでのいい意味でのざわつきが関フィルの音を生んでいます。
 
　リハーサルが早く終わった時に行きたくなるのが、大学の先輩が経営するスロバキアワイン専門店。ボトル棚の横に８人ほど座れるバーがあり、奥に女性の板前さんがすしを握るカウンターまであるんです。すしは10貫ほど握ってもらうんだけど、ワインもスパークリング、赤、白などからネタに合う銘柄を選んで出してくれて、これが絶妙。個性的で優しく上質な味わいのスロバキアワインは僕の癒やしだし、創作意欲を刺激してくれます。
 
　以前はお店をはしごすることも多かったのですが、最近は定宿のホテルで楽譜を読み込んで過ごしています。夜がふけて盛り上がっていく北新地のネオンを背に歩いて帰るのが快感だね。コロナ禍で減ってしまった北新地のお客さんもようやく戻ってきた感じ。音楽の王道を大事にしながら、すしとワインの組み合わせのような新しいプログラムにも挑戦していきたいね。
（聞き手・大和田真理子）
 

　◆大阪市北区堂島1の3の20の阪口ビル1階（☎06・6676・8150）。前菜2種、一品、すし、卵焼き、留椀とワイン5種のコース。2万4200円。バーは午後5時～午前2時、すしは午後6時～と8時半～の完全予約制。土日祝は休み。 

 　ふじおか・さちお　指揮者。関西フィル首席指揮者、東京シティ・フィル首席客演指揮者を務める。12月には両楽団などでベートーベン「第九」などを指揮する。BSテレ東「エンター・ザ・ミュージック」（土曜午前8時半）に出演中。

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