いま夫婦2人暮らし。「夕食、どうしよう?」と豊さん(夫で俳優の水谷豊さん)に尋ねると「なんでもいいよ」。いよいよ冬だし、鍋の出番。重宝するのが、新潟の小さな蔵のだし醬油「コトヨ和院」です。
新潟がふるさとの友人にもらったのが最初で10年ほど愛用しています。調味料にこだわる方ではないけれど、これだけは切らさずにずっと。父方のルーツが新潟なので、ご縁があるのかなと思い込んでます。
透明感があって、甘すぎずこってりもしていない。自己主張しないので鍋はもちろん、どんな料理にでも合うし、素材の味を引き立ててくれます。きのこ鍋、豚しゃぶ、マグロの中トロ、お吸い物も。
「和院」という名の通り、白ワインが入っています。だし醬油は魚を入れるので、みりんを少なめにして白ワインを使ってみたら、おいしくできたそう。
6年半ほど前にインスタグラムに「長年使ってます」と載せたら、だし醬油をつくった専務の小林江利子さんから丁寧なお礼状をちょうだいしました。
いまは江利子さんのご長男で10代目となる丈将さんと工場長さんの2人が、杉の木おけで醬油造りに励んでいるそうです。ご苦労に感謝しながらいただきます。
(聞き手・桝井政則)