“主食”と言ってもいいぐらい、お菓子が大好きです。子どもの頃から薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)がお気に入りで、あんこを求めて和菓子屋さんをはしごしたことも。今も、大学で受け持つ授業の合間にパパッと食べられるよう、カバンの中には常にお菓子を忍ばせています。
特に、福壽堂秀信(ふくじゅどうひでのぶ)はあんこがおいしくてよくいただきます。「ふくふくふ」は米粉が入った生地にあんこを練りこみ、ふっくらと蒸しあげた和のケーキ。しっとりもちもちの食感で、甘すぎず、腹持ちがいいのもうれしい。いくつか味の種類があり、小豆・抹茶の定番もいいけれど、イチオシはマロングラッセ。栗がゴロゴロと入っていて、和の中に洋を感じる秋冬限定の味です。堅苦しくなく、音楽会への差し入れにも重宝しています。
箏の固定観念をいい意味で崩せるように、文楽や洋楽器と共演したり、海外で演奏したりと様々なことに挑戦しています。近年は大学がある大阪府豊中市と連携して小学生向けにワークショップを開講。楽しみながら伝統音楽に触れる機会を作っています。古くから伝わる邦楽器が自分の世代で途絶えるのはもったいない。「ふくふくふ」のように伝統を守りながらも、和の新しい楽しみ方を伝えていきたいです。
(聞き手・大和田真理子)
◆帝塚山本店は大阪市住吉区帝塚山東1の4の12(電話06・6671・5840)。259円から。[前]9時~[後]7時([日][祝]は6時まで)。1月1日休み。直営店ほか大阪、兵庫、奈良の主要百貨店などで販売。同社のオンラインショップでも購入可。
かたおか・りさ 箏奏者。大阪音楽大学特任教授。大阪府出身。第21回出光音楽賞など受賞多数。全国の小中学校アウトリーチ活動はじめ後進の指導にも力を入れる。2026年1月2日に帝国ホテル大阪で開かれるチャリティーコンサートに出演。