とんかつって、僕の中で一つのジャンルとして確立していて、たまに必ず食べたくなります。「とんかつ 大喜」さんは5年ほど前、妻と心斎橋を歩いていて、「おいしいとんかつ食べたい!」と、調べて訪ねたのが最初でした。
入ってみると清潔感があって、カフェのようにオシャレ。メニューはいくつか種類があり、ロースは脂身が「多い」「少ない」のどちらかを選べて、そのこだわりが気に入りました。僕はロースが好きだけど、食べすぎは胃にもたれるし、ヒレで妥協すると物足りない。お客さんの気持ちを、よく研究していると感心したのを覚えています。
ほんのりとピンクがかった状態で供されるとんかつは見た目もきれい。軟らかいだけじゃなく、頰張ると甘さが口いっぱいに広がり、サクサクの衣までおいしい。こんなに味がしっかりしたお店は珍しいんじゃないかな。ほどよい脂身も癖がなく、一緒に出されるお塩と相性抜群です。
かつて大阪・ミナミの道頓堀は芝居と食い倒れの街でした。道頓堀で生まれた僕たち松竹新喜劇も古き良き人情と笑いを届け続けて、再来年で結成80周年を迎えます。5歳になる息子の世代が大人になっても楽しんでもらえるように、これからも頑張ります。
(聞き手・鈴江元治)
◆大阪市中央区東心斎橋1の6の2(☎06・7181・7895)。150㌘1770円~。午前11時~午後3時(ラストオーダーは2時15分)、5時半~10時(同9時15分)。日休み(他の休みはインスタグラムで確認を)。