出会いは二十歳ぐらい。明け方に、友達と大阪・心斎橋のお店で行列に並んで食べました。

　最初、あれ？って違和感を感じたんです。白菜が入っていて、しょうゆ風味のスープパスタのよう。食べたことのない新しい味だ、と感動しました。

　違和感を感じたものって、そのあと忘れられなくなったり、とりこになったりする。書を書くときにも、この「ちょっとの違和感」を大事にしています。

　ネーミングも良いと思いませんか？　注文する時に必ず「おいしいラーメン」って言わなくてはいけない。暗示のようで、もうその時点でおいしく食べる準備は万全って感じですよね。

　関西ではいつも行列なんですが、東京では大抵並ばずに食べられる。場所が違えば受け入れられ方も変わる。欧米での展示では、その国の文化や人の目、身体の動きによって作品がどう見えるのかを意識しています。

◆関西を中心に全国４１店舗を展開。
　７３０円（店舗や時間帯により変動）。
　新宿、渋谷など都内にも５店舗。
　問い合わせは理想実業（０７４５・５４・３７９０）。

　ししゅう　書家、アーティスト。
　１０月８日～１０日、東京・恵比寿ガーデンプレイスで「Ｌｏｖｅ　Ｌｅｔｔｅｒ　Ｐｒｏｊｅｃｔ’１６」。展示のほか、ギャラリートークやワークショップも。