「ぴあ」にいた80年代、激務のなか、バブルとともに駆け抜けた私の青春を支えた一杯です。2年前からお店の近くのテレビ局でレギュラー番組に出演するようになり、「長寿庵よ、再び」となりました。
かつおだしとカレー粉の濃いおつゆ、厚めの豚バラ肉とタマネギ、主張しない麺が絶妙なバランスで混然一体。なんだけどとくにタマネギがおいしい。「世界一うまい」カレーうどんです。
お店の入り口の端っこが指定席。壁に張ってある文楽や落語のポスター、テレビの音、通っぽいお客さんの雰囲気など、今も昔もこの空間は憩いの場です。
年齢を重ねてわかったのは、おもしろいことは全部自分の「外部」にあるということ。だからとくに女性はどんどん外に出たほうがいい。そこで、居心地がよくて落ち着く、自分にとっての「長寿庵」を見つけてほしいですね。
◆東京都千代田区隼町2の15(TEL03・3263・0026)。
900円。
午前11時~午後3時半、4時半~8時。
(土)は昼のみ。(日)(祝)休み。
ゆやま・れいこ 著述家、プロデューサー。
クラシック音楽の新しい聴き方を提案する「爆クラ!」を開催。2月25日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホール、22日大阪でも。