数あるカップ麺の中でも、長く親しんできた私の相方です。出合いは、1976年の発売当初。大学時代からは家に買い置きしていました。お酒を飲んだ帰り道に、ついカップ麺を買ってしまうのですが、その時の定番です。最近は昼食に、白いご飯と一緒に食べることもあります。
一番の魅力は、やっぱりお揚げ。つゆを吸ってふっくら柔らかく、容器いっぱいに広がる。掟(おきて)破りの大きさでしょう。つゆも独特ですね。お店で食べるきつねうどんでは無い、何ともいえない味わい。20年ほど前、沖縄のあるお店でそっくりの味に遭遇した時は、興奮してしまいました。
関東と関西でつゆの味が違うのですね。東西の食文化の違いは面白い。脚本を手掛けたNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」にも、関東生まれの主人公が大阪に嫁いで奮闘する姿を描きました。
地域や時代によって、味が少しずつ異なっても、「これぞ、どん兵衛」の味は変わらない気がします。そんなところも、線が太くて好きです。
◆全国のスーパーやコンビニなどで販売。
希望小売価格194円。
問い合わせは日清食品グループお客様相談室(0120・923301)。
もりした・よしこ 脚本家。
1971年、大阪府出身。代表作に「JIN―仁―」「天皇の料理番」「おんな城主直虎」。7月から放映の「義母と娘のブルース」(TBS系)の脚本を担当。