2010年に大学進学で札幌から上京しました。授業の後、よく出版社の方との打ち合わせに直行することがあり、「文流」にも編集者さんに指定されて来たのが初めてです。
それまでは外食の機会がなかったため、大人なお店に連れてきていただいたという印象で。シーフードやキノコが好きだし、メニュー表の一番上にあるから人気だろうと選びました。普段は塩、トマト、トマトクリームの3種類のソースから、トマトクリームを頼むことが多いですね。マイルドなソースが麺に絡み、アサリやツブ貝、シメジなど具だくさんで、あっさりして食べやすい。結構量があるからうれしいし、お得に感じます。ここに来ると、初めての打ち合わせで緊張したなとか、両親を連れてきたときの誇らしさを思い出します。
いつか食のエッセーを書いてみたい。食べ物の描写が上手な作家にハズレはなくて、色川武大さんの文章などを読んでいると脳から変な液体が出そうなくらいおいしそうなんですよ。そんな風に、味わいや食感を生き生きと届けられる書き手に憧れます。
◆高田馬場店 東京都新宿区高田馬場1の26の5の地下1階(問い合わせは03・3208・5447)。
800円(ディナー1300円)。
午前11時半~午後2時、5時~9時半(ラストオーダー9時)。
(水)休み。
ふづき・ゆみ 詩人。
1991年生まれ。2010年「適切な世界の適切ならざる私」(思潮社)で中原中也賞など。近著にエッセー集「臆病な詩人、街へ出る。」(立東舎)。