おんなのイケ麺だけど、自分は女と男のどちらでもないかな。この店のおかあさんにも「お姉ちゃん……?お兄ちゃん?」と聞かれるけど、その時の気分で答えてます(笑)。
よく行く映画館シネ・ヌーヴォの近所で、駅の出口からすぐ。駅を降りたら、だしのにおいを嗅ぎながら映画館に行って、映画の合間に食べに戻る。立ち食いのカウンターもいいけど、自分は「テラス」と呼んでいる外のテーブルで、道行く人の話し声を聞きながら食べるのが好き。友人に薦められて以降、この店では肉うどんより肉そば派です。
だしがおいしいんです。スープを飲み干すくらい。いい味の牛肉の他にシャキシャキのネギと玉ネギものっていて、でもお肉しか見てないかも。たまに肉が少ないと、しょんぼり。お肉の量で運を測るとこがありますね。
撮影や映画祭で海外に滞在する時、1週間を過ぎると胃が少し疲れてくるんです。新作で計3カ月滞在したメキシコはおいしいけど辛いものが多くて。帰国した途端、だしが利いてるものが食べたくなりました。やっぱりだしって胃がほっとして、いいんですよね。
◆大阪市西区九条1の13の12
(問い合わせは06・6583・2912)。
500円。
午前6時~午後9時半。当面は8時までの短縮営業。
無休。
おだ・かおり 映画作家。
1987年大阪府生まれ。第1回大島渚賞受賞。近作に、ボスニアの炭鉱にもぐったドキュメンタリー「鉱 ARAGANE」。メキシコの洞窟泉を撮った新作「セノーテ」が9月公開予定。