初めて食べに行ったのは3歳ごろかな。実家の近くにあり、母とよく通っていました。大人になって久しぶりに食べたら「こんなにおいしい店だったんだ」ってあらためて気づいて。再会した感じです。
ワンタン麺もおいしいけれど、おなかいっぱいになるのでいつも「支那そば」。メンマの硬さがいいんです。乾燥メンマを水に戻して使うとあの歯ごたえになるんですね。豚と鶏、煮干しや香味野菜などをブレンドしたスープは、さっぱりしているのにしっかりした味わい。ゆでずにオーブンで焼いた風味のいいチャーシューと、やや硬めの麺も好みです。
ラーメンを「ふーふー」と長いこと吹いていると、母に「早く食べなさい」って言われ、黙々と食べた記憶がありますね(笑)。あまり子ども扱いしない母でしたが、小さいときに口ずさんだ即興歌を録音してくれたり、本の読み聞かせはたくさんしてくれました。私も同じように幼かった3人の娘たちの声を残し、絵本の読み聞かせもしましたね。過ぎてみるとその時間が貴重だったことがわかります。
娘たちも大きくなり、一緒にたんたん亭にも行きました。昼時は行列必至ですが、開店時間を目指して行けば比較的並ばずに入れますよ。
◆東京都杉並区浜田山3の31の4
(お問い合わせは03・3329・4061)。
800円(4月1日から900円)。
(前)11時~(後)8時半(完売次第終了)。
お盆、年末年始休み。
てらお・さほ 音楽家・エッセイスト。
2007年、アルバム「御身」でメジャーデビュー。著書に「南洋と私」「天使日記」ほか。教科書「高校生の音楽1」に楽曲「魔法みたいに」が掲載。5月7日、松江Birthdayでワンマンライブ。