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塚本こなみさん
「手打ち蕎麦と酒 好楽」のざるそば

「手打ち蕎麦と酒 好楽」のざるそば

 10年ほど前、浜松市の浜名湖畔にあるはままつフラワーパークを運営する財団の理事長に就いた頃から通うお店です。当初は居酒屋で、店名も今とは違いました。大将が「おそばを始めます」って修業に出て、3年前に現在地に引っ越しておそばメインのお店に新装したのです。

 ざるそばはのど越しが良く、素朴でおいしい。季節の魚や野菜の天ぷらをいただいたり、板わさやとろろなど小鉢とのセットを頼んだり。お料理とお酒を味わってから、最後につるっといただくのが定番です。

「昼はそば」と決めてから15年ほど経ちます。きっかけは入院。当時、造園や園芸指導、樹木医の仕事のほか、栃木・あしかがフラワーパーク園長、浜名湖花博(2004年)の庭園デザインなど多忙を極め、体調を崩してしまいました。退院後、健康を気遣おうと行った断食道場で勧められたのです。本来はシンプルにおそばだけが良いそうですが、好楽さんではつい他のお料理も一緒に食べてしまいますね。

 今も年間360日は働いています。各地でおいしいおそばに巡り合うことも楽しみに、健康を大事にしながら取り組んでいきたいと思います。

 ◆静岡県浜松市中区富塚町2156の26(電話053・415・9115)。800円、天ぷら付き1700円~。[前]11時半~[後]2時、5時半~9時。原則[月]と毎月第2[日]休み。


 つかもと・こなみ 浜松市花みどり振興財団理事長、日本初の女性樹木医。1949年静岡県生まれ。造園や樹木保護の会社を経営。栃木・あしかがフラワーパークへのフジの巨木移植に成功し、99年~2015年に園長を務めた。

(2022年8月25日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)