初めての海外ひとり旅で、シンガポールの屋台街で食べた様々な麺が衝撃的でした。絶品ローカルフードは日本では食べられないと、長くあきらめていましたが、なんとその一つのラクサを近所のスーパーで発見しました。
ラクサは、ココナツ系のクリーミーなカレー味のスープに、米粉の麺、鶏肉、ゆで卵などが入ったエスニック料理。辛めが好きなので、自分でチリをたっぷり入れます。東南アジアの店は各自が調整できるよう、チリや酸味、砂糖などが必ずおいてあるんですよ。ラクサの場合、最後はお米を入れて、リゾットにするのもおすすめ。スパイス好きなら、追いパクチーもいいですよ。
食べることって、人に自分の命を預けていることなんだなと思います。信頼という「愛」がなければ、知らない人の作った食べ物も食べられないし、知らない人の運転する電車にも乗れない。海外旅に出て初めて、私たちは愛なしには1秒も生きられない存在だと思い知らされたんです。
本場の味を、日本で再現してくれる人がいる。食物は自然からもらった命で、誰もが自然に生かされている。世界は愛であふれてるって思います。
◆東京都を中心に宮城県から岡山県までの各店舗で販売。
712円。
問い合わせは成城石井お客様相談室(0120・141・565、(土)(日)(祝)を除く午前10時~午後5時)。
旅人・エッセイスト。1971年生まれ。今年秋に「世界は、愛でできている」(テルブックス)を出版。世界の旅映像の上映つきで、小中高大学・自治体など、全国で講演活動をしている。日程は公式ホームページ(http://takanoteruko.com)から。