旅のスタイルが多様化するなか、旅先で謎解きをしながら観光を楽しむプランが人気を呼んでいる。
旅行業最大手のJTB(東京都港区)が金沢市を舞台に展開している1泊2日の体験型ツアーもその一つ。謎解きゲームを年間100件以上制作する謎制作団体「よだかのレコード」とJTBが企画開発した。

謎解き旅のタイトルは「時の箱庭と忘れられたタイムカプセル」。
金沢の旅の途中で、少女から不思議な依頼の手紙を受け取った挑戦者が、少女と祖母の思い出のものを見つけるストーリー仕立て。鼓門、近江町市場、ひがし茶屋街、長町武家屋敷など、金沢を代表する観光地に設けられたスポットを巡って謎を解いていく。
道中では、LINE公式アカウントからヒントも提供され、スマートフォンやタブレットなども活用して旅を続ける仕掛けだ。「金沢は観光名所がコンパクトにまとまり、効率よく謎解きをするのにぴったり。これまでは『見に行く』だけだった観光に、新たな体験の価値が加わることも魅力です」と、旅行商品を企画したJTBの渡邊和哉さんは話す。
JTB総合研究所が2025年5月にまとめた「旅に求めることについての調査」によると、旅先での行動について、全体では「旅行先を決めてから、現地で食べるものや観光する場所を決めることが多い」という回答が多かった。
しかし、若い世代になるほど、「美味しそうな食べ物や魅力的な風景などをSNSなどで見かけ、旅行先を決めることが多い」という回答率が高く、特に若者にとっては、「どこへ行くか」ではなく、「何をするか」が重要になっていた。

7月にはJTBエキマルシェ大阪店(大阪市北区)で「誰も知らない閉店後の旅行代理店からの脱出」と題するイベントが開かれた。
謎解き旅の楽しさを大阪で体験してもらおうと、営業終了後の支店を舞台に、JTBスタッフに扮した役者が繰り広げる話に沿って謎解きを進める趣向で、前売りチケットは発売後4分で売り切れたという。
JTBの渡邊さんは「金沢では1泊2日をしっかり使って、謎解きと観光が楽しめます。ノドグロなどもおいしくなる季節。今度はぜひ北陸へお出かけください」。
金沢へのツアーは首都圏、関西、山陽地方からのJR新幹線・特急列車と宿泊、金沢市内のバス1日フリー乗車券がセット。9月29日(火)出発分まで販売されている。10月以降の出発分も現在企画中。