屋根の下 人が集まり共に生きる
北海道に先月オープンした、東北以北で初の国立博物館。
アイヌ文化の復興と発展の拠点となる施設「ウポポイ(民族共生象徴空間)」の一つで、解説や展示パネルはアイヌ語が第一言語とされている。
マークを考案したのは「民族共生象徴空間」愛称等選考委員会。アイヌ民族の研究者や工芸作家、デザイナーらが集まった。
モチーフはアイヌ民族の伝統的な家で、屋根の骨組みの基本となる三脚型の構造物「ケトゥンニ」を上部に据えた。家のイメージはアイヌ文化の復興を支え、重要なものを守り伝えるという意味で早い時期から検討したという。
その下にはアイヌ語で「たくさん」の意味にも使われる「6」にちなんだ6本の縦線。多くの人が集まり、互いを尊重し共に暮らす社会を目指すことを表現した。常設展示が「ことば」や「くらし」など六つのコーナーに分かれていることにも由来する。
色は伝統的な服飾に用いられることも多い紺と赤に絞った。
様々な意味が込められたマークは、アイヌ文化への入り口となっている。
◆国立アイヌ民族博物館 北海道白老町若草町2の3(問い合わせは0144・82・3914)。8月は午前9時~午後8時、9月~10月は6時まで(土・日・(祝)は8時まで)、11月~翌3月は5時まで。事前予約制。(月)((祝)(休)の場合は翌日)休み。