ご当地の魅力 盛り込んだフォント
日本最大の湿原にタンチョウが舞い、漁業や炭鉱業などが盛んな都市として発展した釧路市。前身を含めると設立から80年以上になる釧路市立博物館は、その自然と歴史に関する資料を研究・展示する。
2016年から使用するロゴを作ったのは、地元出身で東京の専門学校でデザインを学んでいた奥田実咲さん(24)だ。「ご当地フォント(書体)」という授業の課題に、一番思い入れの深い釧路をテーマに決めた。考えた釧路フォントが地元の新聞に紹介され、博物館からの依頼につながった。
デザインの仕事をめざし今はドイツに留学中の奥田さんは「点やとめ、はらいなど、文字の要素すべてに釧路らしさを盛り込みました」と振り返る。イメージの元になったのはタンチョウの脚、海霧、レトロな街並み。「立」の文字は博物館の建物に見立て、自慢の夕日をのぞかせた。
同館長補佐で学芸員の石川孝織さんは「地域を表現したこのロゴは、地元のよさを伝える博物館の趣旨にとても合っていると思います」と話した。
◆釧路市立博物館 北海道釧路市春湖台1の7(問い合わせは0154・41・5809)。午前9時半~午後5時。(月)(4月~11月3日は(祝)の場合翌平日)、11月4日~3月の(祝)、12月10日、年末年始休み。