由緒正しき紋章? 実はことば遊び
トトロではない。ネコバスでもない。
「館主」の宮崎駿監督がデザインした三鷹の森ジブリ美術館のロゴマーク。
いちばん上に顔をのぞかせるのは、旅人の水先案内人をイメージした名もないヤマネコだ。
全体は西洋の紋章のような形。
中央の盾に描かれた図柄にはさぞ深い意味が……と思ったら、左上は「三鷹市」から連想した3羽のタカ。
右上は「井の頭恩賜公園」のイの音で始まる、イノシシ。両方で美術館の所在地を示す。
下の大木は緑豊かな公園を、トトロは美術館自体を表した。
館長の安西香月さんは「由緒ある紋章をモチーフにしているようで実はことば遊び、ダジャレのようなもの。その発想がすごいと思いました」と話す。
スタッフの多くは言われるまでその意味に気が付かなかったという。
特にイノシシが何を示すか連想しにくく、宮崎監督は「それならば」とイノシシの頭の横に「イ」の字を描き足した。
今年で20周年を迎え、「小さな子ども達も一人前にあつかいたい」と掲げる同館。
ロゴマークにも遊び心が詰まっている。
◆三鷹の森ジブリ美術館 東京都三鷹市下連雀1の1の83、都立井の頭恩賜公園西園内。午前10時~午後5時。予約制。現在休館中で1月22日から再開予定。問い合わせは0570・055777。