東京駅前の郵便局舎×東大=実験
東京駅前にそびえるJPタワー。日本郵便と東京大学総合研究博物館が協働で運営する博物館インターメディアテクがあるフロアは、旧東京中央郵便局舎を保存した低層部だ。
ロゴマークの「I」と「t」の縦棒は旧局舎部分を上から見た形を採り入れた。デザインした東京大学特任准教授の関岡裕之さんによると「I」は旧局舎(=日本郵政)、「t」は東大でもあり、二つをつなぐメディア(媒体)としての博物館の意味も込めたという。館のテーマは「あらゆる文化や研究の架け橋になる」。扱う分野の幅広さを明朝体とゴシック体の両方を使い表現した。
展示の中心は明治期から現代までつづく学術標本。棚や机など歴史を感じさせる大学の備品も展示に利用され、高層ビルが立ち並ぶ都心にいることをふと忘れる空間だ。
演劇やファッションデザインとのコラボなども行われており、関岡さんは「実験あっての大学ですから」と話す。大学キャンパスを飛び出し訪れやすい立地を生かした、文化の可能性を探る「実験劇場」だ。
◆インターメディアテク 東京都千代田区丸の内2の7の2のJPタワー・KITTE2・3階。午前11時~午後6時[(金)(土)は8時まで]。原則(月)[(祝)の場合は翌日]休み。問い合わせは050・5541・8600。