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角川武蔵野ミュージアム

角川武蔵野ミュージアム

文化の多面体 次に進む方向は
 巨大な岩石のような外観の角川武蔵野ミュージアム。出版などを手掛けるKADOKAWAがポップカルチャーの発信拠点として昨年グランドオープンした「ところざわサクラタウン」の中核施設だ。

 黒一色の力強いシンボルマークを手掛けたのはアートディレクターの柿木原(かきのきはら)政広さん。建築家の隈研吾さんがデザインを監修した建物と呼応する「多面体」を軸に考えた。

 黒い三角形が表すのは、ミュージアムが持つ図書館、博物館、美術館の三つの機能。「次に進む角度」をイメージして右上を向いている。この三角形の頂点と外枠の角を線で結ぶと、新しい面が次々と見えてくる。

 「今の時代の在り方とともに、KADOKAWAの理念から感じた多様性を表現した」と柿木原さんは話す。

 館内表示も柿木原さんがデザインした。ライトノベルや漫画を意識したコマ割りを取り入れ、トイレのデジタル案内板は動くピクトグラムが足をムズムズ。ユーモラスな表現を交え、来館者を楽しませている。

 ◆角川武蔵野ミュージアム 埼玉県所沢市東所沢和田3の31の3(問い合わせは0570・017・396)。午前10時~午後6時(金土は9時まで、入館は30分前まで)。第1、第3、第5火(祝の場合は翌平日)休み。

(2021年11月16日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。記事・画像の無断転載・複製を禁じます。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)