甘く美しい カカオの宝石たち
通販大手フェリシモが10月にオープンした「フェリシモ チョコレート ミュージアム」は、アートやカルチャーの側面からチョコレートの魅力を紹介する施設。中でもパッケージに注目し、世界中から集めた約1万3千点を収蔵展示している。
シンボルマークを手がけたのはフェリシモ・デザイン室長の福住利通さん(60)。自社のカタログでも人気の、趣向を凝らした多彩なチョコレートを思い浮かべた。
「カカオからこんなにも美しいものが作られるプロセスは、削られ磨かれる宝石のようだ」と感じ、「CHOCOLATE」の9文字を宝石のように3列3段に並べることにした。文字のカーブや装飾的な線は、カカオのイメージから表現した。
福住さんがデザイナーを志した背景には、輸入食材を扱う乾物店を営んでいた実家の思い出がある。美しいパッケージの外国製品を「どんな味がするんだろう」と羨望のまなざしで眺めていた。「デザインは言葉がなくても気持ちを動かす力がある。世代や国境を越えて発信できる仕事です」
◆フェリシモ チョコレート ミュージアム 神戸市中央区新港町7の1、Stage Felissimo2階(問い合わせは078・325・5767)。午前11時~午後8時((日)は6時まで、入館は30分前まで)。(月)((祝)の場合は翌平日)、12月29日~1月4日休み。予約制。