はねる三角とぶ三角 細部にも
広大な県営びわこ文化公園の中にある滋賀県立美術館。2021年のリニューアルにあたり、より開かれた「公園の中のリビングルーム」を目指した。ロビー周辺を「ウェルカムゾーン」としてデザインを一新、シンボルマークや館内表示も刷新した。
マークを制作したUMA/design farm代表の原田祐馬さんは「実際に訪れたときにしっくりくるデザインにしたかった」と話す。現地を見て強く印象に残った大きな切り妻屋根がヒントになった。
三角形が基本の幾何学的デザイン。黒の三角二つは滋賀の「S」、琵琶湖を意識した青色の二つはミュージアムの「M」。跳びはねる魚や飛び立つ鳥の姿も重なる。
「おしゃれで折り紙みたいで、みな愛着を持っています」という学芸員の渡辺亜由美さんは、文字にも注目してほしいと話す。「滋」の4、5画目、「美」の1、2画目はよく見ると三角形。「最後に調整された部分で、よりかわいくなりました」
◆滋賀県立美術館 大津市瀬田南大萱町1740の1(問い合わせは077・543・2111)。[前]9時半~[後]5時(入場は30分前まで)。[月]([祝]の場合は翌日)、年末年始休み。