軽井沢といえば、誰もが知る避暑地ですが、日本で唯一夏季と冬季のオリンピックの会場であったことは意外と知られていません。夏とは違った軽井沢の魅力を紹介します。
取材・文/大野紗弥佳
撮影/高嶋佳代
馬術とカーリングの舞台
別荘が立ち並ぶ軽井沢。その数は約1万5千戸と、町民の世帯数をはるかに上回る。夏になれば、別荘に住人たちが戻り、メインストリートの旧軽井沢銀座は国内外の観光客たちでごった返す。
そんな軽井沢が、夏冬の五輪会場だったことはあまり知られていない。1964年の東京五輪では総合馬術競技の、98年の長野五輪では、初めて正式種目となったカーリングの会場に選ばれた。総合運動施設「軽井沢風越公園の一角には両大会の聖火台が並び、夏季・冬季五輪開催の地であることを物語る。カーリングの会場となった「軽井沢風越公園アイスアリーナ」は現在、主にアイスホッケーとフィギュアスケートで利用されており、のぞいてみると10代の少年少女たちがジャンプの練習に励んでいた。
オリンピック競技に挑戦
隣接の「軽井沢アイスパーク」は一年中、カーリングができるホールだ。正式な競技大会も行われるが、初心者向けの体験コースも開く。この日は、埼玉県から来ていた五十嵐治郎さん(61)一行と一緒に、総勢5人で2チームに分かれて交互にストーンを投げた。20キロもあるストーンを右手に持ち、右足で蹴りながら身体ごと的の中心めがけて滑らせていく動作は思ったより難しい。投げてははじき出される攻防戦につい熱くなる。五十嵐さんは満面の笑みで「テレビで見たよりもずっと難しかった。今度は孫も連れてきたい」。
3月から5月の軽井沢は町の木コブシが芽吹き、残雪の浅間山など美しい自然も見どころだ。この時期の観光客は、400万人が訪れる夏(6~8月)に比べて、その四分の一と、穴場ともいえる季節。また「軽井沢若葉まつり」と銘打ち、4月29日から約2カ月間、町内の関連施設でスポーツやアートなどのイベントも開催。馬術クラブもあるので、春の軽井沢で二つの五輪競技を体験してみてはいかがだろうか。
軽井沢アイスパーク 軽井沢ショー記念礼拝堂 |
軽井沢で最初の別荘
軽井沢ショー記念礼拝堂はカナダ人宣教師ショーが創設した教会。裏手には彼が建てた軽井沢で最初の別荘が移築・復元されている。こうして、軽井沢で夏を過ごしたことから避暑地として世界に知られるようになった。
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