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アカデミー賞3部門受賞『1917命をかけた伝令』

ロジャー・ディーキンスが生み出す圧巻の特別映像解禁!

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 先日発表されたアカデミー賞にも10部門でノミネートされ、世界の映画賞を席捲中の話題作、サム・メンデス監督作『1917 命をかけた伝令』より撮影風景を収めた特別映像が到着した!

 本作は、サム・メンデス監督が、若き兵士たちが困難なミッションに立ち向かう姿を臨場感たっぷりに、さらに観る人たちを物語への究極の没入感へ導き、登場人物たちの行動や心情を体感してもらうために”ワンカット映像”という画期的な撮影方法を全編に採用した。全編を途切れることなくひとつながりの映像で見せる【ワンシーン ワンカット】は、登場人物の感情や臨場感を表現する<長回し>として多くの監督がその手法を取り入れてきた。監督によると「完璧に途切れなく物語を描くために、全てにおいて秒単位まで計算されるなど緻密な調整をした。特にリハーサルについては、今までの過去のどの作品よりも時間を費やした。自身のキャリアにおいて、最もエキサイティングな仕事だった」と語っている。海外主要メディアでも絶賛評価が相次ぎ、日本時間2月3日(月)に発表になった「第73回英国アカデミー賞」にて<作品賞、英国作品賞、監督賞、撮影賞、美術賞、音響賞、視覚効果賞>の最多7部門受賞で圧勝!!本年度アカデミー賞でも、見事3部門で受賞を果たし、ますますの盛り上がりを見せている。

 すべて屋外でのワンカット撮影に挑んだ本作では、入念なリハーサルを繰り返し、移動する歩数やセリフを言い終わる秒数、カメラの動きや天候まで、様々な要素を計算し尽くした上で初めてカメラを持って撮影に入ることができる。このプロダクションに関わるすべての人間の、本作への献身的な姿勢が最重要だったとメンデス監督が語るほど、撮影準備に最も時間をかけてきた。その中でも苦労を強いられたのは“照明を使えない”という事だったとか。

 撮影監督のディーキンスも「今回のように舞台が屋外の作品では、天候と自然光の状態が鍵となる。この映画では塹壕の中を走り抜け、360度方向転換することもあるから、照明を使用することができない。また、物語の進行順に撮影するから、シーンとシーンを自然につなぎ合わせるためには曇り空の中での撮影が必須だった。朝の時点で晴天だと撮影ができないから、その場合はリハーサルを行ったよ」と語り、当時の苦労を振り返っている。

 特別映像は、本作の中でも、特に見事な光と闇のコントラストを映し出している撮影シーンを収めたもの。照明が使えないため、あたりを照らすのは照明弾の明かりのみ。シーン全体を撮るには何秒の照明弾が必要かを計算し、事前に模型を使って影の動きを確認、すべての人間が計算通りに動くことはもちろん、影の動きまでをも把握した上で初めて描き出すことの出来る究極の映像だ。敵地を走り抜ける若き伝令兵の目に見えない脅威、曲がり角の先に潜む恐怖を見事に照明弾のみで表現してみせたディーキンスに対し、「照明で物語を雄弁に語れるのが撮影監督のロジャー・ディーキンスだ」と惜しみない賞賛の言葉を贈るメンデス監督。「照明弾の作る影の動きは不気味な印象を残す」と語る彼の言葉通り、美しさを感じさせながら、どこか不安を掻き立てるような神秘的な映像が完成した。

 海外でも「本年度の作品でめざましい技術的な成果を残した作品の一つ」(バニティ・フェア)と評され、その画期的な撮影および演出にも注目が集まる本作。戦場に密着する異次元の映画没入体験をぜひ、味わってみて欲しい!

 ■『1917 命をかけた伝令』照明で物語を語るロジャー・ディーキンスの圧巻の映像

 2月14日(金)、全国ロードショー

(記事・画像の無断転載・複製を禁じます。すべての情報は更新時点のものです。資料提供:シネマNAVI )