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サントリー、資生堂、TOYOTA など数多くの広告写真を手掛ける写真界の巨匠・上田義彦初監督作『椿の庭』。構想から15年の歳月をかけて完成させた本作、主演の富司純子、シム・ウンギョンに加え、この度脇を固める共演者に、鈴木京香、チャン・チェン、田辺誠一、清水綋治など本作でしかなしえない豪華な顔ぶれが解禁された。合わせて、富司純子、シム・ウンギョン、鈴木京香、チャン・チェンら主要からのコメントも到着した。
解禁された出演者は4 名。絹子の娘で、渚にとっては叔母の陶子を演じるのは鈴木京香。TBS 系列ドラマ「グランメゾン東京」や、4 月から放送の始まるテレビ東京系ドラマ「行列の女神〜らーめん才遊記〜」への主演など、話題のドラマに続々と出演する中、映画への出演は2018 年公開の『食べる女』以来2 年ぶりとなる。招かれざる訪問者 黄(ファン)を演じるのは、チャン・チェン。エドワード・ヤン、ホウ・シャオシェン、ウォン・カーウァイなどの巨匠に愛され国際派俳優として活躍の幅を広げている。18 年のカンヌ国際映画祭ではコンペティション部門の審査員を務めた。さらに、黄とともに絹子の家を訪れる戸倉を田辺誠一。絹子の亡き夫の旧友 幸三を清水綋治が演じている。
また、本作の主演富司純子、シム・ウンギョンと、共演の鈴木京香、チャン・チェンの4 名から、本作にかけた思い、自身の演じた役柄についてなど、それぞれの言葉が到着した。
■富司純子
私の演じた絹子は夫との幸福な日々を過ごした幸せな女性で、純粋な可愛い人でした。その彼女をイメージし、上田監督の希望で衣装には私の着物を使いたいとのことで、撮影前に何十枚もの着物と帯を合わせ、その中から選んで頂きました。撮影をした場所の、庭の藤棚の美しさ、家の歴史ある風格、庭から見える海、時間によって変わる景色など…すべてが今も印象に残っています。共演のシムさんは可愛いし、鈴木さんは本当の娘のように思えました。そして、上田監督は演技しやすいように雰囲気作りをして下さり、カットごとにとても良い気分にさせて下さいました。自然光の照明、カメラアングルの美しさなど映像の素晴らしさを楽しんで頂きたいです。
■シム・ウンギョン
先ず、富司さん、鈴木さん、チャンさんはじめ尊敬する役者の方々と共演が出来たこと、上田監督の初映画に参加できたことを本当に光栄に思っております。脚本を読ませて頂いた時は、水彩画のようなイメージが浮かび、心が落ち着くのを感じました。とても淡白ながらも余白の中に深いイメージがたっぷり入っていると思いました。私の演じた渚は優しい人で、でもどこかでずっと自分探しをしているようでした。撮影しながら彼女が成長していくことを感じ、一緒に喜んだり悲しんだりしていました。そして、富司さんとは一番長くご一緒して、私がまだ日本に慣れていないことを気にかけて頂いたりとても心強かったです。美しい時間を皆さんにも是非観ていただきたいです。
■鈴木京香
これまで何度もご一緒させていただきました上田さんの、美しい絵、涼やかな映像が映画になるという事で、完成をとても楽しみにしていました。そして、家族と家を案じる心優しい女性の役で出演する事が出来たことをとても嬉しく思っています。私にとって、海を眺める日本家屋で富司さんと母と娘として接した時間は、何にも代えがたい貴重で幸せなことでした。美しい佇まい、優しい声、丁寧な所作…日本女性として、女優として、憧れの方です。また、亡き母の姿を求めて日本にやってきた切なく可憐な渚は、ウンギョンさんの姿にぴったりと重なって、渚のことが大好きな叔母の気持ちに自然になれました。多くの方に暮らしを愛しむ素敵な時間を過ごして頂ければと思います。
■チャン・チェン
上田監督の脚本は詩的な美しさを潜め、読んでいるうちに自然と脳裏に優美な映像や光景が浮かびました。今回は日本語の脚本とセリフということもあり、特に言葉への理解と練習に努めました。撮影前には監督と役柄について意見を交わし、撮影中も監督のスタイルを観察することで、この映画で構想されている世界観への理解を深めることができました。共演した富司さんについては、撮影前に多くの出演作を鑑賞しました。現場では、富司さんが座っているだけで役に注ぐありったけの感情やエネルギーが伝わってきました。ウンギョンさんは、非常に聡明かつ明敏な役者で、監督が投げかける課題を的確に解釈しています。彼女の芝居には驚かされました。
7 月、シネスイッチ銀座他順次公開。