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第69回ベルリン映画祭で世界中から賞賛された映画『ボヤンシー眼差しの向こうに』が全国公開されることが決定。
パノラマ部門に出品された本作は観客投票では3位を記録、さらにエキュメニカル審査員賞を受賞するなど現地でも話題となり昨年のアカデミー賞においてはオーストラリア代表作品として外国語映画賞に選出された。
オーストラリア人監督のロッド・ラスジェンの長編デビュー作となる本作は監督自身が長年にわたり取材した奴隷労働の現実をフィクションに落とし込んだ作品で全編クメール語とタイ語で描かれている。
主人公でカンボジアの貧しい田舎からタイへ働きに出た14歳の少年チャクラを演じたサーム・ヘンは、奴隷として 陸から遠く離れた船の上で絶対的な権力を持つ船長 のもとで働きながら徐々に人間性を失っていく姿を壮絶に演じている。
迫真に迫った映像は、観る者に今なお残る奴隷労働の事実を突きつけながらも、映画という手法を用いて、“少年は家族と別れどのように生きていくのか”、“生きるためにどんな選択・決断をするのか”などの疑問を現実のものとして、鋭く訴えかけてくる。
■『ボヤンシー 眼差しの向こうに』予告編
8月7日(金)全国ロードショー