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2013年、松本潤、上野樹里出演で映画化され大ヒットした『陽だまりの彼女』の原作者である越谷オサムの「いとみち」の映画化が決定した。主人公であるドジっ子いとの進化が“津軽の奇跡”とも呼ばれるグルーヴィンな青春小説。大人気となり、シリーズ化、「二の糸」「三の糸」と続き、多くの人に愛されている。
“いとみち”とは三味線を弾くときに指にできる糸道のこと。そこから名前の由来をもつ相馬いとは、青森県弘前の高校に通う高校生。祖母、今は亡き母から引き継ぎ、特技は津軽三味線だが、強い津軽弁訛りと人見知りのせいで、本当の自分は誰にも見せられず、友人もいない。そこで、思い切ってはじめたアルバイト先は、なんとメイドカフェ。
少しあやしげな店長、先輩メイドたちのシングルマザーの幸子、漫画家を目指す智美、そして風変りな常連客たち。メイドカフェで働く娘を心配しつつ見守る父親も登場し、いとの成長を描く。メイド服で津軽三味線をかき鳴らすいとが、本当の自分を解放する時-、自分らしく、色鮮やかな人生を織りなしていく!
相馬いと役には青森県出身(平川市)の新星女優・駒井蓮。『音楽』ではヒロイン役の声優を務め、河瀨直美監督最新作の『朝が来る』にも出演。「生まれ故郷での作品に出演させて頂けて、本当に嬉しい。撮影の中で、私に刻み込まれた青森と共に、新しい青森も発見したい。また、青森や、そこに住む方々に今まで育ててくれたことへの感謝も伝えていきたい」と熱い郷土愛を語る駒井。初めてとなる津軽三味線への挑戦も、【じょっぱり】(負けず嫌い、頑固者などの意味)パワーで奮闘中!「三人、三世代で住むいとの家族の在り方に、津軽三味線の三本の糸に繋がるものを感じた。糸の太さや長さが人それぞれ違っていても、跳ね返したり共鳴し合ったりしながら、一つの音楽・家族を作っていく」と、相馬家の家族像にも思いを馳せる。
父親・耕一役にはローランド・エメリッヒ監督『ミッドウェイ』、沖田修一監督『子供はわかってあげない』の公開を控え、近年、円熟味をます実力派俳優・豊川悦司。この映画でやりたいことは、「役者として横浜監督に恋をすること、父親として駒井さんに恋をすること、旅人として青森に恋をすること。」と語る。
「今年は新型コロナの影響で、生活にも甚大な影響があったと思うが、目下みんな元気だろうかと青森の人々の顔が頭に浮かぶ毎日。青森が舞台のこの映画を観てもらうことでほんの一瞬でも皆さんの日常が彩られればと願う」と語る、青森市出身でもある『ウルトラミラクルラブストーリー』『俳優 亀岡拓次』の横浜聡子がメガホンをとる。
原作者の越谷オサムは、「埼玉から青森まで通いながら書いた小説が、青森で生まれ育った横浜監督と駒井蓮さんの手にかかるとどんな映画になるのか、県外人として固唾を呑んで見守っております」と語り、映画化に期待を寄せる。
いとが高校に通う五能線、悩みをかかえて見つめる陸奥湾、古川市場。岩木山など、青森の名所が劇中にも登場する、オール津軽ロケ。「以前、映画製作で青森県にお邪魔しており、一緒に闘ってくれた津軽の人達の優しさ・温かさ・じょっぱり魂に触れ、この風土で生きる人達の素晴らしさを伝える映画をいつか製作したいと考えていました」という念願がかなった松村プロデューサー。青森=暗い、寒い、悲しいのイメージを覆すべく、「この映画に参加して県民みんなでお祭り気分で盛り上げていけたらと考えています」と語る、弘前フィルムコミッション実行委員会・白戸委員長。青森から、「元気」を全国へ発信する!
8月下旬からは、東北地方限定サイトHANASAKA!で、クラウドファンディングを実施予定。『いとみち』撮影応援サポーターを募集する。映画のオリジナルグッズのプレゼントや、エンドクレジットへのお名前記載権などをリターンする。詳細はこちらから。
2021年、青森先行上映、全国公開