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9月2日(金)より池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺、9月9日(金)より、アップリンク京都、9月10日(土)よりシネマスコーレ (名古屋)、第七藝術劇場(大阪)ほか全国順次公開が決定している『神田川のふたり』より、いまおかしんじ監督のオフィシャルインタビューが届いた。
『れいこいるか』が「映画芸術」2020年日本映画ベストワンに選出され、『甲州街道より愛を込めて』(8月5日より公開中)、『遠くへ,もっと遠くへ』(8月13日より公開中)、『あいたくて あいたくて あいたくて』(8月13日より公開中)と監督作が怒涛の公開に沸くいまおかしんじ監督。公開ラッシュの最後を締めくくるのは、いまおか作品にしては「まさか!」の高校生の男女の青春物語。かぐや姫の名曲『神田川』で知られる神田川を舞台に、青春の甘酸っぱさを描きながらもいまおか監督ならではの不思議な空気感漂う映像が観る者を温かく包み込む。全編の85%以上が屋外ロケーションによる、東京都杉並区からお隣の武蔵野市にある井の頭恩賜公園までの小さな旅を描いた異色のロードムービー。
主人公の舞と智樹を演じるのは、2021年の東京国際映画祭や上海国際映画祭において世界から高い評価を受けた『スパゲティコード・ラブ』(21年)の上大迫祐希と、キネマ旬報ベスト・テン、ヨコハマ映画祭、日本映画プロフェッショナル大賞でベストテンに選ばれた『アルプススタンドのはしの方』(20年)の平井亜門。近作の熱演が記憶に新しいフレッシュな二人の新たな魅力が爆発する。
「高校生の男の子が想いを寄せている女の子に告白するため、井の頭公園に向かって二人で神田川沿いを歩く」という企画に、「好きな人に告白する前に死んだ友達の代わりに、二人がその想いを伝えに行く」というアイデアを出したのはいまおかさんだと聞きましたが、そのアイデアを加えた理由を教えてください。
映画で描くとしたら、ちょっと特別な日を描いた方がいいと思って、友達の葬式の日としました。僕も実際そういう日については、どんな雲だったかとか、どんな人とどんなことをしゃべったかとか覚えているんで、そういう1日を描けば映画としてはいいんじゃなかろうかと思いました。
脚本執筆の前の段階で、「井の頭公園に向かって二人で神田川沿いをいく」ということは決まっていたので、シナハン・ロケハンが重要だったかと思いますが、実際に歩いてみていかがでしたか?
井の頭公園から新宿の辺りまで何回か行ったり来たりしました。神田川は長いのでどこからスタートするかというのは考えました。脚本上、神社とかの設定もあったので、実際に走れるような位置関係を探していたら、あの辺からスタートするのがいいということになりました。
映画が83分なので、約半分が1カットになりましたが、ちょうど半分になったのはたまたまですか?
たまたまです。(笑)
長回しは、1発OKだったんですか?
2回撮りました。別日に3回目を撮影する予定もあったんですが、2回撮って、「何回やっても一緒だな。何かは映っている」と思い、3回目は撮らなかったです。
『れいこいるか』にも登場した佐藤宏さん演じるオレンジ色のジャージの男が出てきますが、登場させることにした理由はありますか?
大した理由はありません。僕が個人的に好きで「彼を見たい」というだけです。劇中では、普段あいつが夜寝ている時に着ているジャージを着ています。
撮影エピソードはありますか?
佐藤宏と絡むところはセリフがないから、何を言っても佐藤宏が全くリアクションしなくて平井君が困ってました。(笑)
劇中、舞に南沙織の「17才」を歌わせた理由はありますか?
川﨑くんの選曲だったか、話の内容とリンクしているし、今の曲じゃなくて、昔の青春の歌をやるというのも、舞のキャラもあっていいかなと思って、決まりました。
読者にメッセージをお願いします。
神田川や井の頭公園はみんな知っているかもしれないですけど、実際行ってみたくなるといいなと思っています。映画を観て、神田川を歩いて、井の頭公園に行くと、より一層面白いかと思います。
9月2日(金)より池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。